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『いい歯の日』は、1993年に日本歯科医師会によって、「80歳になっても20本以上自分の歯を保とう」という『8020(ハチマルニイマル)運動』の一環として制定された記念日です。
20本以上の歯があれば、食生活にほぼ満足することができると言われています。
男女ともに平均寿命が80歳を超えた日本人にとって、「8020」を達成するには、歯の喪失の2大原因であるむし歯と歯周病の予防が極めて重要といえます。11月8日の『いい歯の日』に先立って行われた、2025年の「ベストスマイル・オブ・ザ・イヤー」では、2024年パリ五輪で2連覇を達成した柔道男子66キロ級の阿部一二三、女子52キロ級で東京五輪金メダリストの阿部詩 兄妹が受賞しました。

むし歯や歯周病がない歯? きれいな歯並びの白い歯?などが真っ先に浮かびますが、加えて口腔機能にも着目したいです。

※ 口腔の健康状態は全身の健康状態と密接な関連があり、歯が残っている人ほど全身にかかる医療費が少ないという結果が出ています。
※ 歯の喪失が少なく、よく噛めている人は、生活の質および活動能力が高く、運動・視聴覚機能に優れていることも明らかになっています。

秋は柿や栗、サツマイモやキノコ類などの山の幸、サンマや秋鮭などの海の幸、旬の食材が豊富です。
旬の食材を使ったおいしい食事をいつまでも「いい歯」で楽しめるように、普段の食生活を見直してみませんか!|よく噛んで食べていますか?
よく噛んで食べることは消化を助け、脳を活性化して老化や認知症の予防に効果があります。
また、少ない量でも満足感が得られるため、肥満やメタボの予防をしたり、唾液の分泌を促して虫歯や歯周病を予防したりと、さまざまな効果をもたらします。|ついつい・ちょこちょこ・だらだら食べ飲みしていませんか?
お菓子やジュースが長時間口の中にあると、口内は酸性の状態が続きます。
飲食物の酸は、歯の表面にあるエナメル質を溶かして、歯がしみたり、むし歯のリスクが高まります。
間食や糖分、酸の強い食品の摂り過ぎには注意をして、口内を中性に戻し、再石灰化(歯の成分の修復)の時間を作るために、水以外を口にしない時間を作りましょう。
デザートは食後すぐに食べる、柑橘類、酢の物、スポーツドリンクやジュース、アルコール類などの酸の強い食品は、それ単体ではなく、食事の際に他の食品と一緒に摂取をする、摂取後に水を飲む・うがいをするなど、摂取の仕方を工夫すると良いでしょう。

厚生労働省が公表している「歯科疾患実態調査」の過去から最新版(令和6年度)までを比較して、私たち国民の健康(健口)意識と口腔環境が、どのように改善されてきているかの推移を見てみましょう。
【8020達成者】
80歳で20本以上の歯が残っている人の割合|2024年:61.5% 2022年:51.6%「8020運動」がスタートした1989(平成元)年当初は、実際に80歳で20本以上自分の歯を保っている人の割合は7%程度、80歳の人の歯の本数は平均4〜5本でした。
この35年間で7%から61.5%は大きな成果です!【歯科検診の受診状況】
過去1年間に歯科検診(健診)を受診した人の割合|2024年:63.8% 2022年:58.0%男女別でみると、男性より女性の方が受診率が高い傾向にあります。

【毎日歯をみがく者】
毎日2回以上歯みがきする人の割合|2024年:82.0% 2022年:79.2%毎日2回以上歯をみがく人のうち、およそ3人にひとりは3回以上みがいていて、毎日のセルフケアの意識も高まっています。
(歯科疾患実態調査の概況 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-17b.html より)
